大田区が主催している【東京工業大学連携講座】「進化するAI(人工知能)と私たちの生活」において、第2回AIは人を超えられるか?ー源氏絵の解釈を巡ってー、と題した講演をします(6月6日(水)午後7時から9時,大岡山キャンパス本館H111)。
画像認識の分野では深層学習を用いた AI システムが人と同等以上の分類精度を達成し、注目を集めています。本講演では、小長谷研究室で開発中の貴族の顔から絵師の流派(狩野派、土佐派、その他町絵師)を識別するAIシステムと美術史の専門家による流派推定の違いについて講演します。
流派推定に用いた深層学習システムについては、同日、加藤拓也君が人工知能学会全国大会(鹿児島)で発表します。深層学習は画像認識においては驚異的な能力を発揮しますが、学習データの与え方によって結果が大きく変わってしまうという欠点を持っています。何故、AIシステムがそのような判別をしたのか、AIシステムの判断結果を鵜呑みにするのではなく、その理由を十分に理解してつかいこなすことが重要と考えています。